棚によっては、古さを確かめる方法がありません
六つの棚で、登録年が書かれている出品の割合を数えました。Xは六割、テレグラムは三パーセント台です。十八倍の開きがあります。古さが有利かどうかを議論する前に、そもそも確かめられるかどうかが棚で違います。
Michael Chen先に、日本語の側が何と言っているかを書きます。「アカウント 古い 有利」と入れて返ってくる候補は、「古いアカウント 放置」「古いアカウント 伸びない」です。有利だという言い方は一つも出てきません。
英語圏の解説はたいてい逆の前提で書かれています。古いほど信用される、というものです。どちらが正しいのかを、数えられる部分から確かめました。
まず、有利だという根拠は公表されていません
古いアカウントのほうが表示されやすい、審査に通りやすい、と各社が述べた文書はありません。そういう解説は、観察を一般化したものです。間違いとは限りませんが、根拠として示せるものではありません。
そのうえで、画面で観察できる範囲に限れば、無関係ではありません。作りたてのアカウントには、最初のうち確認が挟まりやすいです。連絡先の確認、普段と違う場所からの確認。これは実際に画面に出るので確かめられます。
言い換えると、古さが省いてくれるのは入り口の手続きだけです。それ以上のことを期待すると外れます。そして「伸びない」という日本語の実感のほうも、たぶん正しいです。古いだけで反応が増える仕組みはありません。
本当の問題は、古さを確かめられないことです
ここが、この記事でいちばん言いたい部分です。六つの棚について、出品の題名に登録年が書かれている割合を数えました。
- X、九百十五件のうち五百四十九件。六割です。
- グーグルの受信箱、千六百四十一件のうち七百件。四割三分。
- フェイスブック、千四百五十八件のうち三百七十件。二割五分。
- ホットメール、六百八十四件のうち八十四件。一割二分。
- インスタグラム、二千五百七十七件のうち三百十三件。一割二分。
- テレグラム、八百件のうち二十六件。三パーセント台です。
上と下で十八倍の開きがあります。同じ「古いアカウントを買う」という行為でも、棚によって、確かめられる場合と確かめようがない場合があります。
言葉だけの表示は、どの棚にもあります
年を書かず「古い」とだけ書いている出品も数えました。インスタグラムでは六百二十八件で、年を書いている三百十三件の倍です。テレグラムでは百十三件で、年の二十六件の四倍以上です。
年より言葉のほうが多い、という棚のほうが普通です。そして例外がX で、ここだけ年を書いている出品が言葉だけの出品を上回っています。
だから買う前の判断としては、単純です。年が書いてあるものだけを比べてください。言葉だけの表示は、書いた人の基準なので、他の出品と並べても比較になりません。
育てるか、買うか
日本語では「育成」という言葉が使われます。候補にはインスタ、イーベイ、ツイッター、アマゾンと並び、社会的な発信の場だけでなく、売り買いの場についても使われています。
どちらを選ぶかは、何が欲しいかで決まります。
- 時間が欲しいなら、買うほうが速いです。ただし買えるのは経過した時間だけで、その間の行動の中身までは買えません。
- 実績が欲しいなら、育てるしかありません。取引の履歴、やり取りの記録、反応の積み上がり。これらは日付ではなく中身なので、他人のものを引き継いでも自分のものにはなりません。
「購入 後」という候補について
候補に「x アカウント 購入 後」が入っています。買ったあとどうするか、という質問です。ここが実際にいちばん結果を分けます。
古さは、受け取った時点では前の持ち主の資産です。その人がまだ入れる状態なら、あなたが積み上げたものも一緒に持っていかれます。だから買ったあとの最初の作業は、古さを守ることではなく、鍵を移すことです。
順番は、パスワード、接続中の端末、二段階の設定、登録されている連絡先。四つ目まで終わらないと、移し終わっていません。そして確かめられる時間は棚によって違います。X の出品は四件に一件近く、申し立ての窓が一時間を切ります。
