日本の学校が配るアドレスは、edu では終わりません
大学が配るのは ac.jp で、高校までは ed.jp です。だから末尾が edu かどうかで判定する仕組みは、日本の在学生を全員はじきます。実際の審査が何を見ているのかを、一次資料から書きます。
Avery Bennett先に、日本の話から始めます。ここを飛ばすと残り全部の前提が狂います。
日本の組織向けのアドレスの割り当てを決めている団体の説明によると、ac.jp は高等教育機関および学校法人が登録できるもので、大学、大学校、高等専門学校などが対象です。ed.jp は初等中等教育機関と、十八歳未満を対象とした教育機関で、保育所から高校までが入ります。原則として一つの組織に一つです。
つまり、日本の大学に在学していて配られるアドレスは、末尾が edu にはなりません。一生なりません。これは学校の怠慢でも例外でもなく、そういう割り当てになっているだけです。
だから、末尾だけを見る仕組みは日本の在学生を全員はじきます
末尾が edu かどうかだけで在学を判定する仕組みがあったとすると、それは本物の日本の大学のアドレスを、一件残らず拒みます。逆に、学校の一覧と照らし合わせる仕組みなら通ります。
そして厄介なことに、どちらの仕組みなのかは外からは見えません。申し込み画面には書いていないからです。ここが、日本語で「取得」という言葉が候補に並ぶ理由でもあります。持っていても通らないことがあるので、別のものを探しに行く人がいます。
ついでに書いておくと、日本語で「学生 メール」と調べても、この話には辿り着きません。返ってくるのは署名の書き方と結びの文です。探すなら「教育機関メールアドレス」か「学割メールアドレス」です。
実際の審査は、末尾より前を見ています
日本語の候補に名前で出てくるのが二つあります。開発者向けの大きなところと、学生証の確認を代行している事業者です。前者の説明書きを直接読みました。仕組みが具体的に書いてあって、しかも意外です。
- 資格の条件は、学位や修了証の出る課程に在籍していること、そして在学を示す書類を出すことです。アドレスは条件の並びに単独では出てきません。
- 認められる書類として、在学期間が写った学生証、時間割、成績証明、在籍を示す書状が挙げられています。
- そして核心。審査の要求は申込者ごとに変わります。同じ学校から最近申し込んだ人が学校のアドレスで通った実績があると、それ以降その学校から申し込む人は、同じように学校のアドレスを使うことが求められる、と書かれています。
- 学校がアドレスを発行していない場合は、その方針を示す公式な書類で代替できます。領域名が認識されない場合は、学校名と所在地と領域名を添えて問い合わせる案内になっています。
読み替えると、こうなります。あなたに何が求められるかは、あなたの学校から先に申し込んだ他人の結果で決まっています。だから、他の人が通った方法が自分にも通るとは限りませんし、その逆もあります。
代行事業者のほうも、日本語の候補は認証に失敗しました、認証できない、認証されないと並びます。五件のうち四件が失敗の話です。ここも末尾だけ揃えて通るような仕組みにはなっていません。
買えば優待が通るか、という問いへの答え
誰にも約束できません。断りの言葉としてではなく、構造としてそうです。
通すかどうかを決めるのは、その優待を出している会社です。規則は予告なく変わりますし、アドレスを売っている側はその判断のどこにも関わっていません。ですから通ると書いてある出品は、自分で決められないことについて書いています。
出品が正直に言える範囲は、もっと狭くて、それでも役に立ちます。末尾が何か、受信できる箱が付くのか入り口だけか、そして何時間使えるか。この三つを、申し込む先の要求と突き合わせれば、そもそも成立しうるかどうかは分かります。
この棚に実際に並んでいるもの
公開中の出品は五十五件、出しているのは十五社です。数えました。
- 五十二件が、教育の領域だという表示を持っています。ほぼ全部です。
- 二十件が、売り切りではなく貸し出しだという表示です。
- 三十七件は、使える時間が題名に書いてあります。二十四時間、四十八時間、七十二時間、一日から三十日、一日か二日といった書き方です。
- 十四件は、受信箱の側の領域ではないと明記しています。
ここから、買う前の判断が一つに絞れます。申し込みの手続きが何日かかるかを先に調べて、それより長い時間の出品を選ぶ。書類の提出が要る手続きや、半年後にもう一度確かめられる仕組みに対して、二十四時間の貸し出しは構造的に足りません。領域の末尾がどれだけ立派でも足りません。
申し立ての窓は中央値で十二時間、十二時間以上あるものが三十九件です。入れたらすぐ、末尾が書かれていたとおりか、自分宛てに一通送って本当に受信できるかを確かめてください。申し込みを始める前です。
すでに ac.jp のアドレスを持っている人へ
日本語で調べている人のかなりの割合は、買う側ではなく持っている側です。その場合、ここまでの話は逆向きに効きます。
いま、復旧用の連絡先を、卒業後も自分が持っているアドレスに変えてください。学校のアカウントは、在籍が終わってしばらくすると閉じられることが普通です。そして閉じた瞬間に、そのアドレスで登録したものすべてが取り戻せなくなります。優待そのものより、こちらのほうが後で効いてきます。
いま出ている在庫は教育機関のメールの棚にあります。長く使う普通の受信箱を探している場合は棚が別で、そちらの見分け方は別の記事にまとめました。
